健康は腸内環境から~潰瘍性大腸炎がおしえてくれたこと

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潰瘍性大腸炎の治療薬・タクロリムス:潰瘍性大腸炎の治療

タクロリムスは臓器移植で使用される免疫抑制剤の1つであり、慢性関節リウマチ、重症筋無力症、ループス腎炎などの自己免疫疾患の治療薬としても使用されています。
潰瘍性大腸炎(UC)は過剰な免疫反応が認められることから免疫を抑える免疫調整剤が治療と使用され、タクロリムス(商品名:プログラフカプセル)が2009年に難治性(ステロイド抵抗性、ステロイド依存性)の活動期潰瘍性大腸炎(中等症~重症に限る)に対して保険適応となりました。

タクロリムスとは

タクロリムスは土壌から分離された放線菌より分離された代謝産物に免疫抑制効果のあることが確認さました。
タクロリムスはヘルパーT細胞内でFK506結合蛋白と結合し、この複合体が脱リン酸化酵素のカルシニューリンの活性を阻害します。
活性化T細胞からの種々の炎症性サイトカインの遊離を抑制することにより、T細胞の増殖抑制、マクロファージの活性化抑制、細胞障害性T細胞の誘導抑制、B細胞の増殖および分化を抑制します。
作用機序はシクロスポリン(CsA)と類似していますが、腸管からの吸収に優れ、シクロスポリン(CsA)のシクロスポリンより体内で10~100倍の免疫抑制作用を有し、約1/20の低濃度で強力な免疫抑制作用が発揮するとされています。

タクロリムスの適応

タクロリムス(プログラフカプセル)の適応は、難冶性(ステロイド抵抗性、ステロイド依存性)の活動期潰瘍性大腸炎(中等症~重症に限る)です。

タクロリムス(プログラフカプセル)の使用方法

タクロリムス(プログラフカプセル)の潰瘍性大腸炎での使用法としては、通常、成人には、初期にはタクロリムスとして1回0.025mg/kgを1日2回朝食後及び夕食後に経口投与する。以後2週間、目標血中トラフ濃度を 10〜15ng/mLとし、血中トラフ濃度をモニタリングしながら投与量を調節する。投与開始後2週以降は、目標血中トラフ濃度を5〜10ng/mLとし 投与量を調節する。
潰瘍性大腸炎では、治療初期は頻回に血中トラフ濃度を測定し投与量を調節するため、入院又はそれに準じた管理の下で投与することが望ましいとされています。
潰瘍性大腸炎では、1日あたりの投与量の上限を0.3mg/㎏とし、特に次の点に注意して用量を調節する。
[初回投与から2週間まで]
(1)初回投与後12時間及び24時間の血中トラフ濃度に基づき、1回目の用量調節を実施する。
(2)1回目の用量調節後少なくとも2日以上経過後に測定された2点の血中トラフ濃度に基づき、2回目の用量調節を実施する。
(3)2回目の用量調節から1.5日以上経過後に測定された1点の血中トラフ濃度に基づき、2週時(3回目)の用量調節を実施する。
[2週以降]
潰瘍性大腸炎では、投与開始後2週時(3回目)の用量調節から1週間程度後に血中トラフ濃度を測定し、用量調節を実施する。また、潰瘍性大腸炎では、投与開始4週以降は4週間に1回を目安とし、定期的に血中トラフ濃度を測定することが望ましい。
・潰瘍性大腸炎では、用量調節にあたっては服薬時の食事条件(食後投与/空腹時投与)が同じ血中トラフ濃度を用いる。
・潰瘍性大腸炎への投与にあたってはカプセル剤のみを用い、0.5mg刻みの投与量を決定する。
・潰瘍性大腸炎では、2週間投与しても臨床症状の改善が認められない場合は、投与を中止する。
・潰瘍性大腸炎では、通常、3カ月までの投与とする。

タクロリムスの治療効果

潰瘍性大腸炎(UC)におけるタクロリムス(プログラフカプセル)の有効性に関してはさまざまな報告があります。
タクロリムス(プログラフカプセル)の経口投与により、3か月間継続した場合の有効性は約70%でした。また、3か月の継続投与でステロイド減量効果が認められています。(平均20~25mg/日→8~9mg/日、重症例難治例で平均39mg/日→8.6mg/日)。

タクロリムスの副作用

タクロリムス(プログラフカプセル)の主な副作用には、ふるえなどの中枢神経症状(頭痛、振戦、痙攣、不眠、幻覚など)、ほてり、高血糖、腎障害、心毒性(心不全・不整脈など)、感染症などがありますが、通常は血中濃度を測定することである程度副作用を予防することが可能で、副作用が出ても多くの場合は投与量の減量、中止などで軽快します。

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