健康は腸内環境から~潰瘍性大腸炎がおしえてくれたこと

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潰瘍性大腸炎(UC)の術後の癌化:潰瘍性大腸炎の治療

潰瘍性大腸炎(UC)の外科的手術が必要となるケースとしては、大量出血がある、中毒性巨大結腸症、大腸の穿孔(穴があいてしまう)、薬物療法などの内科的治療に反応しない重症例や難治例、腸管以外での症状が治療で改善しない、副作用のため副腎皮質ステロイドなどの薬物が使用できない、癌化またはその疑いがあるなどの場合があります。
潰瘍性大腸炎は炎症が起こる部位が大腸に限られるため大腸をすべて摘出する術式が行われ、可能な限り肛門を温存する術式が主流となっています。また、肛門機能をなるべく温存するために直腸の一部を残す手術もおこなわれています。これらの手術では大腸を切除後、小腸で便をためるための袋(回腸嚢)をつくり、くれと肛門をつなぎます。
潰瘍性大腸炎に対する手術は基本的には大腸を全部とってしまうため、便が軟便から水様便と柔らなくなり便の回数が増え、便のコントロールがうまくできるまで便漏れがおこることもあります。
しかし、外科的治療を受けることでステロイドなどの薬の副作用から解放され、食事制限がほとんど無くなります。再燃の可能性がほとんどなくなり、入退院の繰り返しから解放されます。腹痛から解放され、排便の心配をする必要がなくなります。

潰瘍性大腸炎の術後の癌化

潰瘍性大腸炎(UC)の術後の癌化は、術式によって異なります。 大腸の粘膜を完全に切除する術式の場合は、術後に潰瘍性大腸炎による炎症や癌化の心配がなくなります。
しかし、直腸粘膜を残す術式においてはわずかに残った直腸粘膜に炎症が再燃したり癌化する可能性は残ります。
潰瘍性大腸炎に対する主な術式は、①大腸全摘大腸全摘、回腸嚢肛門吻合術 、②大腸全摘、回腸嚢肛門管吻合術 、③結腸全摘・回腸直腸吻合、④大腸全摘・回腸人工肛門造設術、⑤結腸亜全摘、回腸人工肛門造設術、S状結腸粘液瘻、またはHartmann手術の5種類です。
主に行われている術式は、①大腸全摘大腸全摘、回腸嚢肛門吻合術と②大腸全摘、回腸嚢肛門管吻合術 で①大腸全摘大腸全摘、回腸嚢肛門吻合術は、直腸粘膜と病変をすべて切除するため癌化の心配ないのに対して、②大腸全摘、回腸嚢肛門管吻合術 は、肛門管粘膜を温存するため肛門管粘膜の炎症再燃、 癌化の可能性があります。
また、③結腸全摘・回腸直腸吻合も残った直腸の再燃、癌化の可能性があります。
外科的手術を受けた場合でも癌化の可能性があるため定期的な検査が必要です。

潰瘍性大腸炎の術後の癌化の発症頻度

潰瘍性大腸炎の長期経過例で直腸切除を要する率は11~31%といわれています。
全大腸炎型における術後残存直腸の癌化の頻度は、累積危険率では術後20年で6%、30年で15%、35年で18%と計算されています。
回腸肛門吻合術または回腸肛門管吻合術術後には、遺残直腸粘膜あるいは回腸嚢炎を背景とした発癌の報告がまれではあるがあります。

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